一人暮らしの女性がマンションを購入にあたりデメリットを回避するための注意点を紹介します。
一人暮らしの女性の住宅費が多い傾向
家賃の対可処分所得比の推移(住居に関する動向 – 国土交通省)
一人暮らしの女性がマンションを購入した方が良い一つの理由が、所得に対して高額の賃貸住宅に住んでいることです。
グラフは家賃の家賃の対可処分所得比の推移を、一人暮らしの女性、一人暮らしの男性、二人以上の世帯、そして総世帯で集計したものです。
可処分所得とは、所得から税金や社会保険料など義務付けされた料金を差し引いた手取りの収入のこと。
給与やボーナスなどの個人所得から、税金や社会保険料などを差し引いた残りの手取り収入、つまり自分の意思で使える部分を指します。
個人の購買力を測る際、ひとつの目安になります。
可処分所得から消費支出(いわゆる生活費)を除いた部分が家計の貯蓄に回ります。
可処分所得に対し、消費支出に回った額の比率を消費性向、貯蓄に回った額の比率を貯蓄性向といいます。
一人暮らしの女性は、対可処分所得の中で家賃の占める割合が一人暮らしの男性や二人以上の世帯に比べて大きいことがわかります。
理由は、女性単身者の場合は、母数になる所得が低いことが挙げられます。
しかし、なんと言っても女性の方が住宅に付随して欲しい設備や仕様への要求の水準が高いことが、高い賃料の住宅を選ぶ第一の理由でしょう。
特にセキュリティシステムができるだけ整っている住宅を希望している女性が多い傾向です。
セキュリティシステムがしっかりしているのは、やはり賃貸より分譲マンションです。実際のところ一人暮らしの女性がどのくらいの割合で持ち家に住んでいるのか気になります。
次のグラフをご覧ください。
全国消費実態調査より作成
参考にした数字はこちらです。総務省統計局が行なっている全国消費実態調査(平成21年)からの抜粋です。
6割の一人暮らしの女性がマンションなど住宅を購入しています。
やはり、セキュリティの面だけではなく、内装のクオリティーや宅配ボックスなど一人暮らしに便利なサービスが付いていることが原因でしょう。
一人暮らし女性がマンションを購入するメリット
一人暮らし女性でマンションを購入する人はかなり多いことがわかりました。どのようなメリットがあるのか、またどのような点に注意した方が良いのかをみていきましょう。
・セキュリティが充実
分譲マンションは快適に暮らせるための仕様が整っています。オートロック、ディンプルキー、ダブルロック、防犯カメラなどです。また分譲マンションは隣人の入れ替わりがほとんどないため、安全性が高いといえます。
・設備が充実
宅配ボックスや24時間使えるゴミ置場など一人暮らし女性にとってありがたい設備が充実しています。また管理がきちんとしており、廊下やエントランスがいつもきれいに清掃されている点もメリットです。
・内装が充実
一般の賃貸物件より収納場所が多く、クオリティーも高い点がメリットです。また壁や床など自分好みに内装を変えることも、購入したマンションに住む楽しさ。
・老後の住居費が少なくなる
定年退職前に完済できるように住宅ローンを組めば、老後は修繕積立金、管理費、固定資産税のみの出費で、月に換算して約30,000円程度です。
賃貸のマンションに住み続けていたら、老後も同じ家賃を払い続ける必要があります。老後に年金だけで同額の賃料を払い続けることは困難です。
マンションを購入しておけば、老後に生活水準を下げる必要がありません。
一人暮らしの女性がマンションを購入する際に気をつけたいこと
一人暮らしの女性がマンションを購入するメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。
デメリットを回避するために購入時に注意したいことを紹介します。
①売却・賃貸しやすい物件
結婚したり、親の介護のために実家へ戻ったりとライフシーンが突然変わってしまうことがあります。引っ越しをしなくてはならなくなるかもしれません。
また病気になって仕事を続けられなくなり、住宅ローンを支払えなくなる可能性も。
そのようなときに簡単に売却、または賃貸に出せる物件を購入しておくことが必要です。
駅に近いこと、ニーズのある間取り、周辺に商業施設が充実しているなど、利便性が高いことや設備やサービスが充実していることがポイント。
②無理な住宅ローンを組まない
返済金額が年収の20~25%くらいを目安にしてください。
マンションは、固定資産税の他に管理費や修繕積立金の支払いが必要です。ランニングコストを含めて生活費を計算し余裕のある範囲で住宅ローンを組みましょう。
貯金もある程度残しておくことが必要。
住宅ローンを組む際に、司法書士への礼金や銀行への手数料などで約100万円が必要です。
月々の支払いが少なくなるために頭金を多くすることは大切ですが、貯金が底をついてしまわないようにしてください。
③50㎡以上の物件
節税制度を利用するためには50㎡以上の広さが必要です。そのため、税金でかなりお得になります。それだけではなく50㎡なら結婚をしても二人で十分に住むことが可能です。
また売却したい場合も一人暮らしの人だけではなく、ファミリー世帯などターゲットが広がります。ライフシーンの変化にも対応できるため、購入する際は50㎡以上の物件がおすすめです。
このようにデメリットを回避できるマンションを選ぶことが大切です。きちんと選べば一人暮らしの女性は快適に過ごせるでしょう。
合わせて読みたい記事