持ち家VS賃貸の総額で有利なのはどっち?【返済負担率で試算】

「持ち家と賃貸の総額は、結局どっちが多いのだろうか。」

どちらがいいのかを単純に比較することは難しいですが、ある程度の目安の総額を計算することは可能。

今回は、返済負担率を基準に総額を試算しました。また、総額だけではなく特徴を理解した上で将来設計に合った方を選ぶことも大切です。これから解説していきます。

この記事はFlatwork株式会社が監修しております。(リビングキャンプ運営)

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持ち家VS賃貸の総額で有利なのは持ち家!【返済負担率で試算】

持ち家と賃貸の総額で有利なのは結局どちらでしょうか。まずはそれぞれの総額を試算しました。

 

今回の試算でモデルにした家族構成は以下の通りです。

 

家族構成:夫婦25歳、子供0歳

夫の年収:350万

 

上記夫婦の25歳〜89歳までの65年間の住まい費用総額を試算しました。まずは持ち家の試算結果の解説です。

 

持ち家を購入する時は、一般的に住宅ローンの融資を受けます。その時に注意することは、住宅ローンを借り入れすぎないことです。

 

借入すぎない予算決めをするには、返済負担率を意識することが大切。

 

返済負担率とは、年収に対しての年間返済額の割合です。

 

たとえば年収500万の人が住宅ローンの返済を年間120万していたら、返済負担率は24%です。

 

一般的な返済負担率の目安は、以下のグラフで解説します。

 

出典:住宅ローン利用者調査

 

上記のグラフから、各金利タイプで最も多いのは返済負担率15%超20%以内。これが住宅ローン利用者の一般的な返済負担率です。

 

今回は返済負担率20%として、住宅ローンの試算をしました。住宅ローン条件と試算結果は以下の通りです。

 

※住宅購入諸費用は持ち家の購入にかかる税金や手数料。今回は物件の5%で計算。

※管理費・修繕積立金・駐車場・固定資産税は月1万と仮定して計算。

 

試算の結果、戸建てとマンション総額はそれぞれ上記の通りです。

 

頭金なしの住宅ローン借入で毎月6万の返済を35年間続けた場合、検討できる物件の予算は2,340万。この予算の場合、おすすめは中古戸建てです。

 

以下のグラフは、中古戸建ての所要資金推移をあらわしています。

 

出典:フラット35利用者調査

 

中古戸建てでもリフォームをして新しくすることが可能ですし、同じ予算で新築よりも広い物件を購入可能です。

 

今回の試算は、あくまで年収350万の人が頭金なしで借入をする場合の結果です。試算結果は、頭金の額や年収、家族構成によっても大きく変わるため、返済負担率を意識して上記のように試算してみてくださいね。

 

それでは次に、賃貸の試算結果の解説をします。

 

家族構成は先ほどと同じで、年収350万の場合、家賃6万が返済負担率20%です。7年目〜23年目は、子供の成長に合わせて少し広い賃貸へ引っ越したと仮定。

 

子供の成長に合わせて4回の引越しをしたとして試算ました。

 

※更新料は2年に一度、賃料の1ヵ月分。

※駐車場代は月1万で計算。

※入居諸費用は敷金、礼金など賃料の4ヵ月分。

 

試算した結果、賃貸と持ち家の総額は、賃貸の方が高額になりました。賃貸の場合、定年退職をしてもそれまでと同じ賃料がかかるため、大きな出費です。

 

もちろん、住宅ローンの借入によって試算結果は大きく変わりますが、今回の試算結果では持ち家の方が総額が低くなります。

   

【持ち家VS賃貸】選択基準は総額だけでなく特徴で比較しよう

持ち家と賃貸はどちらがいいのか考える時に、まず気になるのは総額についてですが、金銭面だけでなくそれぞれの特徴で比較することも大切です。

 

賃貸と持ち家の特徴は以下の通りになります。

 

 

賃貸の大きなメリットは、精神的にも物理的にも手軽で自由度が高いことです。

 

持ち家の大きなメリットは、ローンを背負う代わりに将来への安心感やリスクへの備えができる点。特に住宅ローンの融資を受けるには団信への加入が必須です。

団信へ加入していれば、一家の大黒柱が万が一亡くなったとしても、残された家族にローンは残らず持ち家を残すことができます。

 

ローンや近隣との付き合いに縛られずに自由に生きたい人は賃貸、多少のローンを負担してでも将来やリスクに備えて安心したい人は持ち家がおすすめです。

 

住宅ローンを完済できるか不安な人は、無理のない範囲で借入をすれば、返済が負担にならずに将来への安心も得ることができます。

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