老後の人生、持ち家と賃貸、どちらがお得?違いを解説します!

老後は持ち家と賃貸では、どちらがお得なのでしょうか。

この記事では、老後の持ち家と賃貸の特色などについて解説しています。

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高齢者は持ち家と賃貸、どちらの比率が高い?

高齢者に差し掛かる年齢の人は、まだ一軒家を持つのが今より安易な時代を生きてきた世代です。では、実際に高齢者は持ち家と賃貸、どのパターンがよく見られるのでしょうか。

 

1世帯あたりの住宅住まいの推移を見てみましょう。

 

総務省HP「平成 30 年住宅・土地統計調査」より

 

このデータを見ると、1世帯あたりの持ち家数は年々右肩上がりになっています。

 

しかし、その反面、人が住んでいない空き家も数も年々増加している傾向です。

 

総務省HP「平成 30 年住宅・土地統計調査」より

 

この表を見ると、2018年には空き家の数が848 万9千戸、空き家率は13.6%と数十年のなかで最高の数字を出しています。

 

空き家のなかには別荘など二次的住宅にカテゴライズされるものも含まれていますが、一軒家があっても住んでいる人がいない住居が多く、それが年々増えているという現状です。

 

一方、賃貸住宅で暮らしている人はどうなのでしょうか。家賃を支払う高齢者の資料に注目してみましょう。

 

総務省・家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 年次 2018年(世帯人員・世帯主の年齢階級別)

 

上記のデータは、賃貸住宅で生活している高齢者の割合を表しているものです。

 

このデータを見ると、表の11.2%、10.9%という数字は「家賃、地代を支払っている世帯」なので、この数字以外の人は持ち家を持っているということになります。

 

そして、年齢が高くなるほど、家賃を払っている割合が減っているので、年齢を重ねるほど持ち家を持っている人が多いといえるでしょう。

 

全体的に見て、賃貸生活をしているのは高齢者人口の1割ほどということが、このデータでわかります。

 

では、家賃を払うパターンを選んでいる高齢者は、月々どれくらいの家賃を支払っているのでしょうか。次のデータを見てみましょう。

 

土地統計調査 平成25年住宅・土地統計調査より

 

上記のデータは、単身で生活している高齢者のデータです。

 

これによると家賃で多いのが4〜6万円となっており、決して家賃の高いマンションには住んでいないことがわかります。また、夫婦で住んでいるデータもほぼ同様の結果です。

 

これらの結果を見ると、高齢者は持ち家を持っている世帯が多いといえますが、先代から受け継いだ土地を所有しているケースが多いと予想されて、住居も高級住宅のような立派な住まいとは限りません。持ち家があれば月々の家賃を支払わなくてもいいメリットがありますが、賃貸暮らしと違って恵まれた住環境で生活しているとは決して断言できないといえます。

   

持ち家のメリット、デメリットとは

 

持ち家は月々の家賃を払わなくてもいいメリットがあります。

 

なかにはまだ住宅ローンが残っているため月々の支払いがある人もいるでしょうが、高齢者の年齢になるともうローンの支払いも完了している人がほとんどです。

 

そして、自分の住宅と土地を資産として使える点もメリットに挙げられます。

自身の住居を担保にして融資を受けられるシニア向けの「リバースモーゲージ」がその代表例です。

 

また、老人ホームに移住する際、住まない持ち家を人に貸したり売却することで、お金を得ることもできます。しかし、持ち家が必ず価値のある資産になるとは限りません。

 

不動産は時代によってその価値が上下するので、価値が下落のときに売りに出した場合、購入時の金額より少ない金額になる可能性があります。

 

また、賃貸にはない固定資産税という税金がかかる、住宅の劣化によりリフォームやメンテナンスの費用がかかるなどのデメリットもあるので、良いことばかりとはいえません。

 

賃貸のメリット、デメリットとは

 

持ち家を持っていても高齢者にとっては部屋が多すぎて住居全てのスペースを使い切ることはできません。

 

しかし、賃貸であれば自分のライフスタイルに合わせて、自由にさまざまなパターンの住まいをチョイスすることが可能です。

 

近所で何かしらのトラブルが起きた、近隣の住民とウマが合わないなど、街の再開発などの面倒なことが起きても、持ち家と違って気軽に引越しすることもできます。

 

そして、メンテナンスなどに気を遣う必要もありません。

 

管理人はその建物の管理人なので、住まいに不備があっても管理人に連絡をすれば、すぐに修繕作業を施してくれます。

 

また、その修理費用も自分の不手際でない限り、修理費を出す必要はありません。月々に支払う金額も家賃のみで固定資産税や住宅ローンなどは不要です。

 

その反面、デメリットもあります。

それは持ち家のように自分の趣味で住居を自由にカスタマイズできない点です。

 

インテリアなどにこだわる人は、自分の住居空間を自分好みにしたいでしょうが、賃貸の場合は壁に釘を打つことさえ禁止になっているところもあります。

 

そのため、賃貸生活だと不自由さを感じる人もいるかもしれません。また、年金しか収入がない人は審査に通らない可能性もあります。

 

一般的には、住み続ける限りずっと家賃を払い続ける賃貸よりも、持ち家のほうが有利と思われています。

 

しかし、住居空間が広い持ち家を所有していると税金などがかかり、それなら賃貸のほうが気楽でいいという意見も少なくありません。

 

自分の生活水準を考慮してどちらが老後の自分に合っているか、自分にふさわしい老後を計画しましょう。

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