「決心して戸建てを購入することにしたけれど、どのような流れを踏めばいいのだろう。」
多くの方が戸建ての購入は初めてであるため、どのような流れで購入したらよいかわからないと思います。
そこで、賢く戸建てを購入するため、この記事では、物件情報、契約から実際に家に住むまでの基本的な流れをご説明していきます。
希望条件のまとめが第一歩【戸建て購入の流れの重要ポイント】
戸建てを買うとなった場合、ほとんどの方がスマホで物件情報を検索するかと思います。
しかし、物件は星の数ほどあるのですから、やみくもに探していては最適な物件はみつかりません。
まずは、ご自身の希望条件を洗い出し、まとめておくことです。
具体的には、間取りや日当たり、立地条件などです。
しかしこれらは大まかな希望さえまとめておけば、実際に不動産会社と相談して探しておけばよい条件です。
失敗しない戸建購入のために絶対に決めておかなければいけないことは、
①購入資金 と②毎月の支払額 です。
①購入資金については、戸建てを購入する際、いくらをローンで負担して、いくら自己資金で賄うか、自身の資金額を確認の上決定することが大切です。
②については、単にローン額面額だけではなく、固定資産税や火災保険料などの諸費用がかかることをきちんと念頭におき、これらを計算に入れた上で、無理なく支払える額を算出しておく必要があります。
戸建て購入の基本的な流れ 《物件の契約から入居までの流れ》
①リサーチ
戸建て購入の流れにおける最初のステップは、最初にまとめた自分の希望条件に合う物件はどのようなものかをリサーチすることです。
このときには、自分の希望条件に合わない物件もある程度幅広くチェックしておくことをお勧めします。
これにより、自身が購入した物件像が明確になり、以後の戸建探しがスムーズになります。
②見学
情報が絞れたら、仲介業者に連絡して気になる戸建の見学に行きます。
思い立ってすぐ見学できることもありますが、中古の戸建の場合には売主がいる場合もあるため、希望日には余裕をみましょう。
逆に、「売り出し中」という幟を掲げて現地売り出ししている戸建てはチャンスですので飛び込みで見学してみることもおすすめです。
その場合には先客がいないことも多いので、ゆっくり内部を見学できますし、担当者から丁寧に説明を受けられるため、今後の戸建選びにとっても参考になるうえ、その物件が気に入り購入に至る場合もあります。
③候補選定
見学は1回だけしかしてはいけないというものではありません。
気に入った物件があっても、ほかの物件を見学しておくことで自身が購入したい戸建イメージが明確になっていきます。
しかし、見学数が多すぎると悩んでしまって決められないということになってしまいます。
また、いろいろな会社の紹介する物件を見て回ることは効率的ではありません。
そのため、きちんと対応してくれる営業担当者を見つけ、以後は担当者に物件を見つけてもらうことが望ましいです。
その際には、担当者に、自己の希望や資金についてしっかりと把握してもらうことが大切です。
このようにして物件を選定していき、購入物件を決めるため再び見学を希望するときは、担当者に依頼し見学をするようにしましょう。
④申込
ついに物件が決まったら、購入の申し込みをします。
購入申込書には契約条件の内容が記載されていることもありますので、よく読むようにしましょう。
また、新築の戸建では、手付金や申込証拠金が数万円必要になる場合もあります。
加えて、申込のタイミングで住宅ローンの事前審査を受け、仮承認を得ておくことをおすすめします。
⑤重要事項説明
戸建ての売買に先立って、用途制限など物件についての法律上の制限、設備状況といった重要事項を宅建士から説明されます。
用途制限は、例えば低層地域のため2階以上の建築ができない、などの事態が発生することがありますので、よく説明を聞くようにし、理解できない点は納得するまで聞くようにします。
⑥契約
これらの流れを経てやっと売買契約の締結です。
契約は売主の売る意思と買主の購入意志の合致で成立しますので、両者同席のうえ契約書を読み合わせ、署名・捺印をします。
同時に買主は手付残金を支払います。
契約成立後も売買契約を止めることはできますが、その場合は「手付倍返し」といって手付額の倍額の支払いを要求されます。
また、違約金や損害賠償を請求される場合もありますので、契約締結には慎重になりましょう。
契約締結後は住宅ローンの正式申込をします。
事前審査で承認を受けていても、物件額やその時の財務状況等で審査に落ちる場合があります。
住宅ローンの審査合格が契約成立の条件または解除条件とされることも多く、万が一審査に落ちた場合には、条件が成就しないとして契約が成立しないまたは解除されることあります。
⑦現地確認
契約締結時に戸建が建設中の場合には、引渡しを受ける前に状態を確認する機会が必要です。問題点があれば協議し、引渡し日までに修繕してもらいます。
中古戸建の場合には、売主買主双方が現地に赴き、隣との筆界を確認するほか、現況に著しい変更はないか、売主が荷物を残して退去していないかなどの確認をします。
万が一、買主から売主に対し損害賠償を請求するような自体が生じたとき、現地確認を怠ったことは買主の「過失」とされ買主に不利な事態が生ずることもあります。
そのため現地確認はとても重要です。
どんなに忙しくとも必ず現地に赴き、契約条件と現地状況に差異がないが、細部まで確認するようにしましょう。
⑧引渡
住宅ローン契約を前もって締結している場合には残金支払の当日に融資が実行され、そうでない場合には残金支払日と同日に契約と融資が行われます。
引渡し時においてがは、戸建ての売買金額からすでに支払った手付金額を控除し、残りの残金を支払います。
この支払と引き換えに物件の所有権は買主へ移るため、所有権移転登記をします。
新築の場合は所有権保存登記になります。
また、戸建てには固定資産税や都市計画税が課税されます。
基準日は1月1日ですので、引渡日を基準に、売主と買主がそれぞれ日割りで負担します。
⑨入居
引渡し後はいつでも入居できますが、半年以内の入居が住宅ローンの控除条件とされることが原則です。
控除申請は1月から受付開始のため、余裕をもって手続きをすることが望ましいです。
会社員等の給与所得者であれば、2年目以降は年末調整で控除を受けることもできます。
他方、一定の要件を充たせば、不動産取得税の軽減措置を採ることができます。
申告期限は自治体によって異なるため、確認の上期限内に申告しましょう。
⑩識別情報受取
上記の登記手続が完了した後は、法務局から登記識別情報を受領します。
これは不動産権利証の代わりであるため、大切に管理・保管します。
まとめ
以上が戸建て購入の流れになります。ややこしいようですが、流れの概要を把握してしまえば、あとは一つ一つその場でこなしていくだけなので難しくありません。
大切なのは、どのタイミングでどのような準備や申込をし、得た書類等はしっかり管理・保管するということです。
流れを把握して、賢い戸建て購入につなげましょう。