「マンション購入が税金対策になるって聞いたけど、どう言うこと?」
マンション購入をすると、相続税や所得税などの税金対策になります。
しかし、税金の仕組みやポイントを理解する前に購入すると、マンション購入を後悔する可能性も…
今回は、マンション購入でできる税金対策について解説します。
マンション購入でできる税金対策【相続税と所得税】について
冒頭で解説した通り、マンション購入は相続税・所得税の税金対策につながります。
それでは、具体的にどのように税金対策するのでしょうか。
まずは相続税についての解説です。
相続税とは、亡くなった人から相続などによって財産を取得した場合、取得した財産に対して支払う税。
なぜマンション購入が税金対策になるのかというと、相続税の対象となる課税額は、建物の場合、固定資産税評価額で評価されるためです。
たとえば、亡くなった人から5,000万の現金を相続した人と、10年前に5,000万で購入したマンションを相続した人がいるとします。
現金で相続を受けた場合の課税価格は5,000万です。
しかし、建物の価値は経過年数とともに下がるため、相続時の評価額は5,000万ではありません。以下のグラフは、中古住宅の資産価値推移をあらわしたものです。
上記を基準にすると、中古マンションの10年後の価値は約75%なので、課税対象の固定資産税評価額は2,450万になります。
さらに、投資用の賃貸しているマンションなら、借家権割合30%が適用されるので、課税評価額が下がる仕組みです。
たとえば、上記の例から固定資産税評価額が2,450万の場合、以下の計算式になります。
2,450万ー2,450万×30%×100%(賃貸割合)=1,715万
以上のように、マンション購入は相続税への税金対策が可能です。
注意点として、相続税は亡くなった日の翌日から10ヶ月以内に現金で納付する必要があります。申告が遅れた場合は加算税や延滞料がかかるので、申告漏れのないようにしましょう。
続いて所得税についての解説です。
住宅ローンで投資用のマンション購入をした場合、毎月の住宅ローン返済の利息や管理費、減価償却費などを経費に計上することができます。
利息の返済が多く、家賃収入が少ない初期の頃は、経費が多く赤字になることが多いです。
家賃収入からそれらの経費を差し引いた額が赤字の場合、赤字の額を所得から差し引くことが可能。確定申告で赤字分の申告をすると、すでに多く払っていた税金が還付される仕組みです。
⚫️投資用マンション購入の注意点
マンション購入の目的を税金対策とすることはおすすめできません。本来、投資マンションの購入は、将来的に安定した収入を得ることが目的。
先ほど解説した所得税の税金対策についても、家賃収入がある場合、経費は減少するということを覚えておきましょう。赤字でなければ還付はされません。
また、投資用のマンション購入の場合、住宅ローン控除も対象外。さらにマンション購入時は不動産取得税、登録免許税などの各種税金もかかるので、税金対策のみでの購入は危険です。
税金対策だけでなく、利益を出すためのマンション選びをすることが重要。マンション購入のポイントについて、次の章で解説します。
マンション購入でできる税金対策【利益を出すポイント】
前章で解説した通り、マンション選びのポイントは、投資用のマンション購入後に利益を出せるかどうかです。利益の出せるマンションを選ぶには、マンションを選ぶ人の条件を知ることが大切です。
以下のデータは、マンションを検討している人が、お金をかけてでもこだわりたいポイントの上位を抜粋したものになります。
第1位は駅が近いこと、上位には日当たりの良さ、耐震性の高さ、災害に強いことなどがあげられます。これらのポイントは、マンション選びをする上で参考にしてくださいね。
また、5年前との比較は以下の通りです。
<お金をかけてでもこだわりたいポイントの中でも“どうしても妥協できない”ポイント 5年前との比較>
上位の駅から近いこと、日当たりの良さ、耐震性はそのままですが、災害への強さや資産価値についてが5年前と比べて上位にきていますね。
近年の大きな災害が、人々のマンション購入に対する意識を変えていることがわかります。
上記のように、どんなマンションが人気なのかは時代によって変わりますが、安全性や住みやすさなどの条件は時代が変わっても同じです。
駅が近いこと、日当たりが良い南向きの部屋、耐震性に優れた丈夫な建物などがマンション選びのポイント。
今回解説したように、マンション購入は相続税や所得税の税金対策になります。しかし、税金対策だけでなく、人々の需要を参考にして、安定して利益の出るマンション選びをしてくださいね。
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