中古のマイホーム購入には仲介手数料がかかります。
初期費用の大部分を占める費用なので事前に把握しておく必要があります。
また、新築マンションは仲介手数料が必要ないケースがほとんどです。
具体的な数値で詳しく解説します。
◆仲介手数料の計算方法から相場を算出
中古マンションを購入する際には、ほぼ必須となる費用の中に不動産業者に支払う仲介手数料があります。
実は、この仲介手数料には、宅地建物取引業法46条によって上限額が決まっているのです。
ここで決められている仲介手数料の上限は下記の表の通りです。
これをもとに、いくつかシミュレーションをしてみましょう。
1500万円の物件を購入した場合は、この計算式に当てはめると下記のようになります。
1500万円×3%+6万円=51万円(税抜)
さらに消費税を加えると、51万円+消費税10%=56万1,000円という金額が算出されます。
これはあくまでも上限になりますので、不動産会社によってはこれよりも安い金額を提示しているところもあるかもしれません。
とはいえ、多くの不動産業者が法定金額の仲介手数料を設定していますので、この上限を知っておくと準備する諸費用予算の上限も算出しやすくなるはずです。
◆そもそも仲介手数料とは何か
それでは、そもそも仲介手数料って一体どんなものなのでしょうか。
先ほどの宅地建物取引業法46条にも「報酬」と記載されていましたが、不動産を購入する際や賃貸をする際に不動産業者に支払う報酬のことを指しています。
つまり、物件の売主と買主をつなぐ不動産業者に対する成功報酬ということになります。
ですから、実は購入した側だけではなく、中古マンションとして物件を売りたいという人も不動産業者に支払うものでもあるのです。
下記の図のように、売主と買主それぞれに別々の不動産会社がつく場合と、一つの会社で売却と購入の両方を行なっている場合もあります。
これを両手取引といって両側から仲介手数料を受け取るという形になります。
この場合、仲介手数料の法定料金よりも安く設定していたりすることも見られますが、最近では、取引をフェアにするために買主・売主どちらか片側の仲介をベースとした「エージェント型」と呼ばれる業者が増えていますから、法定通りの金額を設定しているところが多いことになるのです。
支払い方法と時期について
それでは、仲介手数料の支払い方法について確認してみましょう。
まず、仲介手数料が発生するタイミングは、物件の引き渡しがきちんと成立することが条件となります。
先ほどの章にも記載しましたが、仲介手数料はあくまでも成功報酬ということになりますので、物件の引き渡しのタイミングで、全額を請求するというのが一般的にはなります。
中には、契約時に半額、残りを引き渡し時に請求するという不動産業者も多くあります。
もしも、契約時にも支払いがあるということになると、あらかじめ現金を用意しておかなくてはなりません。
いよいよ契約という時になって慌てないためにも、仲介手数料の支払い時期について取引業者に確認をしておくことが大切です。
◆新築マンションにはほとんど仲介手数料がかからない
ここまで、中古マンションを購入した場合をベースに、仲介手数料についてご説明してきましたが、新築マンションだとどうなるのでしょうか。
実は、新築マンションの場合だと一般的には仲介手数料を請求されることは起こりません。
まず、中古マンションの場合、売主が直接販売行為を行なっているというケースが非常に少なく、間に不動産業者を仲介している場合がほとんどです。
ですから、ここに仲介手数料が発生してくるのです。
ところが、新築マンションの場合は、売主が直接販売しているというパターンが多いため、仲介手数料が発生することがほぼありません。
もちろん、なかなか買い手がつかない場合に、不動産会社に依頼するということもあります。
その時には、仲介手数料が不動産業者に対して発生してきます。
こう見ると、新築マンションの方が仲介手数料がかからないため、お得ではないかと思いがちですが、新築マンションの販売価格には、広告等プロモーションにかかる費用などが上乗せされている価格であるため得であるということではありません。
価格の内訳に関しては、注意して新築にするか中古にするかを選択する必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
マンション購入時の仲介手数料についてまとめてきました。
前もってしっかりと計算することができるので、慌てることなく資金準備に取りかかることができますね。確かに仲介手数料は諸費用の大半を占めていますが、不動産業者は様々な相談に乗ってくれる頼もしいパートナーとなってくれます。
理想の物件を見つけられるように、しっかりと頼りにしていくことをおすすめします。
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