30代女性がマンションを購入は可能でしょうか。
30代女性のライフスタイルの変化を内閣府などの統計から明らかにし、マンション購入の実態をみていきます。
30代女性の未婚率の増加
少子化社会対策白書(内閣府)から引用
グラフは、国勢調査を元に作られた独身者の割合を表しています。
ご覧のように1960年代に比べると女性の独身率が年々増加の傾向です。
1960年から1980年頃まで横ばい状態でしたが、その後増加が始まり、これからも増加していくことが予想されます。
次に親との同居率を見ていきます。
調査・就業の状況別にみた、親と同居する未婚者の割合(厚生労働省)
こちらはほぼ横ばいで未婚者の8割くらいは親と同居しています。
80年代前半からあまり数値の変化はありませんが、正規職員の方がわずかに同居割合が少なく、減少している傾向です。
次に独身であることに利点を感じるかどうかの質問への女性独身者の答えです。(2015年調査による)
9割近い女性が独身であることにメリットを感じています。
自由を感じられ、反対に人と一緒にいると息苦しさを感じるという女性が多い傾向です。ちなみに年次ごとの推移は次の表をご覧ください。
ご覧のように80年代から独身であることにメリットを感じている人は9割近くおり、ほぼ横ばい状態です。
30代女性のマンション購入の推奨価格
独身女性の親との同居率がまだ多いとはいえ、25%の人が別居しています。また同居している間に計画的に貯蓄している女性も多いでしょう。
また管理職や自営業での独立した女性が増えたことも、女性のマンション購入が増加している要因です。
①マンション購入者の年収
まずどのくらいの年収の人たちが分譲マンションを購入するのかを見ていきましょう。年収600万以下の世帯がほぼ4分の1を占めています。
ただし、この数値は単身者だけではなくファミリー世帯を含んだ数値です。
家族で生活しているとそれなりに出費が必要になるため、女性の単身者は実際にはもっと購入しやすいのではないでしょうか。
女性にシフトした住宅ローンも民間の銀行から数種出ています。
一般的な銀行ローンは年収300万以上を条件にしているところがほとんどですが、女性にシフトした住宅ローンは年収100万円以上としているものもあります。
女性の方が住宅ローンを組みやすいようです。
②30代の女性がマンションを買う理由とメリット
「一般社団法人 女性のための快適住まいづくり研究会」という女性がマンションなどを購入するサポートをしている団体があります。
その研究会がおこなったアンケート調査によると、マンション所持者の半数以上が、購入時30代だったという結果が出ました。
30代なら長期返済期間を設定して住宅ローンが組め、月々の返済額も少なくてすみます。
購入の動機は「家賃を払っているのがもったいないから」が多い傾向です。
そのため、できるだけ若いうちに購入し、家賃を支払わないことを洗濯したのでしょう。
よく賃貸と分譲はどちらがお得かという記事で、30年間で支払った金額を比べていますが、それは無意味です。家賃は何も残りませんが、分譲マンションは物件が残ります。
老後は家賃を支払わず、のんびり生活するというライフプランが立てられます。
③30代女性が買うマンションの理想的な値段
令和元年度 住宅市場動向調査~調査結果の概要(抜粋)~(国土交通省)
購入したマンションが年収の何倍に当たるかという調査です。
わずかに右上がりなのは、住宅ローンの低利子が安定しているからでしょう。
この数値から反対にいくらくらいのマンション購入が理想的なのかを計算します。
300万円なら300万×5.59=1,677万円
400万円なら400万×5.59=2,236万円
ということになります。
ただし、頭金などを考慮して無理のない範囲でグレードアップしたマンション購入も可能です。
1年間の返済金額の合計が年収の3割程度という目安もあります。
年収300万円なら月々75,000円です。月々75,000円の返済金でボーナス時0円として、銀行のシミュレーターを使って計算すると2200万円〜2800万円ほどが算出されます。(取引銀行で確認してください)
銀行手数料、ローン契約書の印紙税、抵当権設定にかかわる登録免許税、司法書士報酬などに100万円ほど用意しておく必要があります。プラス頭金でどのくらいのマンションが購入可能かを試算してみてください。
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