マンションを購入後に必要な月々の費用はどのくらい?平均値も紹介

マンションを購入後、ローンの返済金以外に必要な月々の費用が生じます。どのような月々の費用があるのか、またどの程度の出費になるのかを知って費用の額を考えながら月々の返済額を考えておくことが必要です。

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修繕積立金について

修繕積立金とは、分譲マンションの建物の外壁などの外観や廊下などの共有で使用する箇所を維持するために必要なリフォームを念頭に置いて資金を積み立てていくために毎月支払われます。

 

分譲マンションでは、施工時に「長期修繕計画」を約20〜30年にかけてどの程度のリフォームが必要になっていくかを試算しています。

 

分譲マンションを購入する際には必ず確認してください。

 

①修繕積立金の平均値

 

マンションの積立修繕金の平均値は9,066円です。ただしこれはあらゆるグレードと大きさのマンションを全て含んでいる数値です。

 

例えば、単身者用の30㎡のマンションもファミリータイプの100㎡のマンションも含まれます。そのためこれから購入するマンションには必ずしも当てはまりません。

 

②必要な修繕積立金の計算方法

 

修繕積立金はどのくらいの金額が理想的なのか、国土交通省が発行している「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を参考に計算してみます。

 

   

(注意:15〜19階のマンションの供給量が少なく数値が出ていません)

 

表に掲載されている1㎡あたりの平均値に、購入したいマンションの専用床面積をかけると修繕積立金の概算が出てきます。

 

ただし、機械式駐車場がある場合は駐車場の修繕費が加算される場合があります。これは各マンションによって、駐車場の扱い方が異なるため確認が必要です。

 

この修繕積立金の平均値は参考程度です。例えば5,000㎡未満の建物の場合平均値は218円ですが、165 円~250 円程度の幅があります。平均値にカッコをつけて加筆したので参考にしてください。

 

実際に計算してみましょう。

 

延べ床面積が5,000~10,000 ㎡のマンションで78㎡の物件を購入した場合。

 

「購入するマンションの面積」✖️「1㎡あたりの修繕積立金の平均値」

 

202×78=15,756円

 

15,756円という結果が出ました。 

 

③1㎡あたりの修繕積立金の平均値の違い

 

15階未満の建物の場合、総床面積が大きくなるほど修繕積立金の平均値が下がります。

建物内に住む世帯数が増えるほど建物全体の修復を分け合うため、安くなることは当然です。

 

しかし、20階以上の場合はリフォームをする場合に高層階では特殊な技術が必要になってくるため、タワーマンションの修繕積立金が高額になります。

 

もちろん、その他の理由で修繕積立金は変わります。

建物の材質やデザインなども変わる理由です。

 

マンションを購入する際に、分譲事業者が長期修繕計画に基づいて計算された修繕積立金の額が示されます。

修理計画や修繕積立金の設定の考え方などにもよるので、なぜこの数値になったのかを分譲事業者に問い合わせることも必要です。

 

最初に安く設定していると、長年住んでいる間に値上がりする場合も多くみられるため積立修繕金が安いから住みやすいと安易に考えない方が良いです。

 

十二分に修繕費用を積み立て外観を維持していると古くなっても賃貸したい場合や売却したい場合に有利です。

 

また積立金が少ないと修理が必要になった際に突然積立金の値上げなどがあるかもしれません。

 

管理費について

 

管理費は修繕積立金とは異なり、日常的な掃除やゴミ捨て場の管理、エレベーターの点検などマンションの共用部分を好ましい状態の維持を管理するための費用です。

 

共用部というのはマンションのエントランス、廊下、エレベーター、庭・中庭などです。管理人の給料なども含まれます。

 

①管理費の平均値

 

国土交通省の調査によると管理費の平均は 12,565円です。

 

そのうち駐車場の使用料を含めたマンションの場合は15,956 円で、1棟のみの単棟型タイプのマンションの平均が16,213円、数棟が連なる暖地型の場合は14,660 円です。

 

棟数の多いマンションの場合は、世帯数が増え、管理費が低くなる傾向があります。

一方駐車場使用料が別扱いのマンションの場合は、管理費の平均額が 10,862 円。単棟型が 10,970 円、団地型が 10,419 円です。

 

②駐車場無料のマンションに注意

 

駐車場無料ということになっているマンションは、駐車場が管理費に含まれている場合が多いので、車を所有していない場合は不利になります。

 

駐車場使用料を別途支払っているマンションの方が管理費が安く抑えられています。

 

③管理費はマンションのグレードによる

 

管理費は広さだけではなく、グレードによっても料金が異なります。タワーマンションは世帯数が多いですが、サービスも充実しているため高額になる傾向です。

 

例えば24時間受付にコンシェルジュがいることやエレベーターの数が多いこと、パーティスペースやゲストルームなど共有部分が多いことなどが理由です。

 

マンションの月々の費用は高すぎるのでしょうか

 

このように月々の費用が2万円〜3万円ほど必要なことがわかりました。

そのために一戸建てよりもマンションの維持費が高いと解釈している人もいます。しかし本当にそうでしょうか。

 

一戸建ては所有者本人が、20年後のリフォームを念頭に置いてご自身で修繕積立金をする必要があります。

一戸建ての場合、突然雨漏りが始まったというようなことが起きて何百万円も必要になってしまう可能性も。

 

またマンションの場合、共有のごみスペースがある場合が多く分別も管理人さんがしてくれることが多いです。

 

いつでもごみを捨てられるので家の中に臭いがこもりません。

 

快適な生活を提供してくれるマンションは売却や賃貸をしたい際に高額で取引ができます。

そのような生活のクオリティーを上げるために出費が管理費です。  

 

管理費や積立修繕金は、高すぎてももちろん問題ですが安いから良いわけではありません。適切な金額を提示してくるマンションがいつまでも気持ちよく住めるマンションです。

参考:「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」国土交通省https://www.mlit.go.jp/common/001080837.pdf

「マンション管理の現状等について」国土交通省https://www.mlit.go.jp/common/000026725.pdf

「Ⅱ.平成30年度マンション総合調査結果〔概要編〕」国土交通省https://www.mlit.go.jp/common/001287412.pdf

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