「住宅ローン控除は確定申告が必要なの?必要書類は?」
住宅借入に対して控除を受けるには、初年度のみ、会社員でも確定申告が必要。しかし、普段慣れていない人の場合、必要書類などわからないことが多いですよね。
今回は会社員の必要書類について解説します。
【最大400万の控除】住宅ローン控除の時期・必要書類など徹底解説
マイホームを住宅ローンで購入した人が対象で、消費増税の負担を軽くするために所得税から一定額控除できる住宅ローン控除。年収3,000万以下の人が対象です。
控除額の上限は、毎年40万×10年で最大400万(入居時期によって13年適用)。その年の所得税額から控除しきれなかった分は、住民税から差し引くことで税の負担が軽くなります。
⚫️申告する時期は?
2月〜3月15日頃
⚫️申告先は?
住宅ローン控除の申告先は税務署。申告書類は国税庁の公式サイトまたは税務署で入手可能です。提出方法は、税務署に直接提出、郵送、インターネットから選ぶことができます。
⚫️必要書類について
必要書類は以下の通りです。
①記入が必要な申告書類
・確定申告書(A)
・住宅借入金等特別控除額の計算明細書
②添付書類
・本人確認書
・登記事項証明書(住宅・土地)
・不動産売買契約書の写し(住宅・土地)
・源泉徴収票
・借入残高の証明書
それでは順番に各必要書類の解説をしていきます。
・確定申告書(A)
書式にはAとBがあり、会社員が使用するのはAの書式です。税務署または国税庁の公式サイトから入手可能。
記載する内容は、
・収入
・所得控除
・税額の計算
などです。
以下はサンプルになります。
出典:国税庁 申告書A
・計算明細書
こちらの必要書類も税務署または国税庁の公式サイトから手に入れることが可能。
記載する内容は、
・居住開始した日、床面積など住宅に関して
・取得した時の消費税について
・借入の年末残高について
などです。
以下はサンプル(一部)になります。
その他添付書類
・本人確認書類…各市区町村の窓口で取得しましょう。個人番号カードまたはその通知カード写し+免許証、パスポートなど。
・登記事項証明書(住宅・土地)…登記記録に記録された事項を証明する書類。依頼先は法務局でオンラインからの請求も可能。
・不動産売買契約書の写し(住宅・土地)…不動産会社と契約した時の書類。
・源泉徴収票…勤務先へ依頼。
・借入残高の証明書…住宅ローン残高が記載されている書類。金融機関から送られてきます。以下は、新生銀行のサンプルです。
出典:新生銀行 年末残高証明書
住宅ローン控除の確定申告をするには、以上の必要書類を揃える必要があります。入手先がそれぞれ異なるので、できるだけ早めに準備してくださいね。
住宅ローン控除を受ける初年度は確定申告が必要ですが、一度申告すれ翌年から年末調整の対象となり、確定申告は不要。
一度申告すると、10月頃に税務署から年末調整のための住宅借入金等控除証明書が送られてきます。
金融機関から送られてくる残高証明書と一緒に年末調整の時に会社へ提出すれば、毎年還付を受けることが可能です。
【最大500万の節税】長期優良住宅の住宅ローン控除の必要書類について
前章では、一般的な住宅ローン控除の必要書類について解説しましたが、長期優良物件(認定住宅)の場合は認定書の提出が必要になります。
認定住宅とは、省エネ性能や耐震性が高い長持ちする住宅や、太陽光などを利用した地球に優しい住宅です。
通常、住宅ローン控除の上限は40万ですが、認定住宅の特例が適用されると年間最大50万(10年間で最大500万)の還付を受けることが可能。その適用を受けるためには、以下の必要書類を揃える必要があります。
⚫️長期優良住宅の場合
・長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し
・認定長期優良住宅建築証明書
⚫️低炭素住宅の場合
・低炭素建築物新築等計画の認定通知書の写し
・認定低炭素住宅建築証明書
以下は、長期優良住宅の認定通知書のサンプルになります。
出典:浜松市役所 認定通知書
このような最新設備が必要な認定住宅を建てるには、通常の住宅よりもコストがかかります。
しかし、住宅ローン控除額が引き上げられるだけでなく、住宅ローン金利が優遇されることもメリットです。
さらに、耐震性能や省エネ性能が高い住宅は、快適な状態を長く保つことができます。
そのため、コストアップしてでも、そのような質の高い家に住みたいと考える人は意外と多いです。以下のデータは、耐震性能や省エネ性能とコストアップに関する調査結果になります。
上記の調査結果によると、コストアップしてでも耐震性能を高めたい人は、55.8%。10%までならコストアップしてもいいと考える人は、約70%。
コストアップしてでも断熱性能を高めたい人は、60.8%。74%の人は10%までならコストアップしてもいいと回答。
このような次世代の住宅の促進には政府も積極的で、補助金を受けられる可能性もあります。そのため、長持ちする住宅を持ちたいと考える人もいるようです。
現在、注文住宅で自由に設計したいと考えている人は、住宅ローン控除の上限アップや金利優遇を活用できる、優良住宅も検討してみてはいかがでしょうか。
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