ようやく希望通りの中古マンション物件をWebサイトで見つけたのだけど、
この後、契約締結まで、どういった手続きを踏むのだろうか?
中古マンション購入時にもっとも大事なポイントの一つである重要事項説明や
実際の物件での内覧確認、購入契約等の流れを、よく理解することが大切です。
事前審査等の詳細な手続きもぜひ把握しておきましょう。
(1)中古マンション購入の契約の流れ
この記事では、中古マンション購入時の契約の流れと注意すべき点について解説します。
中古マンション購入時における、一般的な契約の流れですが、次のようなステップを踏みます。
①申し込み
②事前審査
③重要事項説明
④売買契約
各々できるだけ曖昧な点を残さないように、細心の注意を払って契約に臨みましょう。
次からは各々を詳細に解説していきます。
(2)申し込みと事前審査
<申し込みの手続き>
契約の前に、まずは購入に関する申し込みを行います。
住宅ローンを用いて支払いするかどうか、売り主に対する要望、引き渡しの希望時期などを
申し込み書に記入します。
この情報に基づき、不動産業者は売り主と交渉を行い、諸々の調整を行います。
<事前審査>
契約に先立ち、リスクヘッジのために、不動産業者が金融機関に住宅ローン融資が可能かどうか確認します。この確認を事前審査と言います。
住宅ローン融資は必ず通るとは限りませんので、注意が必要です。
(3)重要事項説明
ここでの重要事項説明とは、売買契約に際して重要事項説明書に基づき、不動産の取引契約に関する重要事項を買い主に対し説明することを言います。
売買契約を交わす前に、購入する物件の権利状況や、面積、道路との位置関係、契約キャンセル規定等についての説明を受けます。もし何かわからない点や腑に落ちない点等があれば、この時点で曖昧にせずに、確認することが大切です。
次の表は国土交通省が公表した、宅地建物の売買取引に関するトラブル事例です。
この重要事項説明に起因するトラブルが約35%を占め、非常に多いことがわかります。
<宅地建物の売買取引に関するトラブル事例>
※国土交通省HPより引用
重要事項説明でもし、何か引っかかる箇所があれば、遠慮なくすべて確認しましょう。
(4)売買契約
重要事項説明を理解したら、次は売買契約となります。
売主からは、物件の不具合部分や備え付け設備に関する説明があります。
この説明も、可能な限り、曖昧な点をなくすようにしましょう。
売買契約書には、先程説明の重要事項説明の際に確認した権利関係や、買手側と売手側の各々の義務などが、詳細に記載されているのが通例です。
この契約書に署名捺印を行い、手付金を支払えば、契約成立となりますので、ここでしっかりと確認することが大切なのです。
<契約手続きの際に必要になるもの>
不動産会社側で用意される書面もありますが、買手側は、次に挙げるものを通常は準備せねばなりません。
[必要なもの]
・収入印紙
・本人確認書類(運転免許証等)
・手付金(現金か小切手での支払いで物件価格の一割程度が通例)
・実印
・仲介手数料
仲介手数料に関しては、一般に、契約時と物件引き渡し時に半分ずつ支払うやり方か、引き渡し完了後に一括で支払う手法があり、不動産会社によって、この辺は取り扱いが異なります。
不動産業者の担当者に、あらかじめよく確認しておきましょう。
また、売買契約を結ぶ際には、通常は先程説明した重要事項の説明や、物件の詳細報告を受けます。
ここで、物件の不具合や備付設備の状況に関する報告には、買手としては、特に注意が必要です。
①物件状況報告書
中古マンションの建物について、給排水設備の故障履歴や雨漏りの有無、生活上の影響がある周辺の施設や、地域の開発計画に関し、詳細を確認することができます。
さらに、過去に事故や事件等がなかったかについても、明らかにされます。
②付帯設備表
給湯器や空調エアコン関係など、設備の現状の状態を明らかにするのが、この付帯設備表です。
もし設備の不具合がある時には、現状の状態を告知後での引き渡しとなるため、場合によっては、購入後に修理や交換が必要になるケースもあります。
両方共に、内覧時には、一見では気付きにくい箇所であるので、十分納得できるように、もし不明点があればここで確認をしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
特に中古マンションにおいては、重要事項説明時の物件の確認と契約時の、物件状況報告書や付帯設備表等で、良く内容を確認して、十分納得の上で購入契約を締結することが大切です。
本記事において、事前にその流れを良く理解の上、不明点や納得のいかない事項は、よく不動産業者に事前に確認してから進めるようにしましょう。
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