持ち家と賃貸の生涯コストを徹底比較【戸建ては賃貸の17%お得】

「持ち家と賃貸の生涯コストはどちらがお得なのか。」

持ち家をいつかは購入したいと考えていても、本当に持ち家を買うべきなのか、将来的に賃貸の方が安く済むのではないか、色々不安ですよね。

そこで今回は、持ち家と賃貸の生涯コストを徹底比較して、どちらかお得なのか試算しました。

この記事はFlatwork株式会社が監修しております。(リビングキャンプ運営)

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【早い方が有利?】持ち家と賃貸の生涯コストは取得年齢を考慮

持ち家と賃貸の生涯コストを検討する前に、何歳までに持ち家を購入するのかを決めると、将来設計が立てやすいです。

 

それでは、一般的に何歳で持ち家を購入する人が多いのでしょうか。

以下のデータは、持ち家購入者の住宅ローンの返済期間平均と、最も多い世帯主の年代をあらわしています。

  

参考:住宅市場動向調査

 

住宅ローンの返済期間は戸建住宅もマンションも33年、持ち家購入者で最も多い年代は30代です。

 

住宅ローンの完済年齢は、80歳まで可能な金融機関が多いですが、定年後のことを考えると30代前半までに持ち家購入することをおすすめします。

 

貯蓄によほどの余裕があるか、定年退職後も一定の収入がない限り、住宅ローンは定年退職までに完済しておくべきです。

 

理由は、超高齢化社会の影響で国民年金の受給額が減ると予想されるにも関わらず、日本の平均寿命が伸び続けているためです。

 

以下のグラフは、日本の平均寿命の推移をあらわしています。

 

出典:平均寿命の推移 内閣府

 

上記データでは2080年までの推計値が出ていますが、男女ともに平均寿命が伸び続けています。特に女性の平均寿命は長く、2080年には90歳を超える可能性も。

 

仮に65歳で退職して90歳まで生きた場合、退職後の生活費が月15万だとしたら、生活費だけでも4,500万必要です。

 

生活費だけでなく、旅行に行ったり趣味を楽しんだりできるように、できるだけ住宅ローン返済の負担は減らしておくことをおすすめします。

   

持ち家と賃貸の生涯コストを徹底比較【最もお得なのは戸建て】

ここでは、持ち家と賃貸の生涯コストを徹底的に比較します。

 

試算の条件は、以下の家族構成と居住期間です。

 

家族構成:夫30歳、妻28歳、子0歳

夫が30歳〜89歳までの60年間の賃貸と持ち家(戸建て・マンション)を比較

 

まずは賃貸の生涯コストから解説します。

 

賃貸のメリットは、身軽さです。今回の試算では、ライフスタイルに合わせて期間中に2度の引越しをしたと想定しました。

 

※更新料は2年に一度家賃の1ヶ月分、駐車場代は1ヶ月1万、入居費用は家賃の4ヵ月分

 

賃貸で同じところに60年住む人は少数派ですから、賃貸で生活するには入居の諸費用がかかります。また、長く入居するために更新料も必要。

 

また、住居費は退職後もずっとかかるので、長生きするほど賃貸のコストは大きくなります。

 

それでは次に、持ち家(戸建て・マンション)の試算結果です。

 

持ち家では住宅ローンの返済がありますが、月々の返済額は12万で計算しました。

12万は、先程の賃貸試算で使用した賃料の平均額です。

 

今回の試算では夫の購入時年齢が30歳、退職までに余裕を持って完済できるように返済期間33年としています。

 

※その他物件購入諸費用は、持ち家購入時にかかる事務手数料などです。今回は住宅ローン返済額の約5%で計算。

※管理費、修繕積立金、駐車場代、固定資産税は1ヵ月1万で計算。これらの費用は物件ごとに変わるため、あくまでも目安です。

 

戸建てとマンションでは、マンションの方がコストがかかります。

理由は、マンションでは駐車場代や管理費がかかるためです。

 

住宅ローン控除とは、住宅ローン残高に応じて最大年間40万円を所得から控除して節税できる制度になります。

今回は10年間適用の場合で計算。

 

本来は住宅ローン残高に応じて計算されますが、今回は単純に限度額を使用しています。

 

賃貸と持ち家を比較した結果、賃貸よりも持ち家(戸建て)の方が生涯コストが17%も低いことがわかりました。

 

持ち家の大きなメリットは、支払った分だけ資産形成でき、老後の住居を確保できる点です。

 

結果的に持ち家と賃貸どちらが得だったかは、あなたが何歳で持ち家を取得していくらの物件を購入するかによって大きく変わります。

 

持ち家購入を検討している人は、前章で解説した通り定年退職後のことを考えて、できるだけ早めに不動産屋さんに相談に行くことをおすすめします。

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