「マイホームとして物件を探しているけど、戸建住宅とマンションどちらがいいのか迷ってしまう。」
こちらの記事では、「費用」「暮らし」「将来的資産価値」の3つの角度から、戸建住宅とマンションの違いを比較してみたいと思います。
「戸建住宅」「マンション」それぞれにかかる費用の違いについて
その1:共通する費用
戸建住宅を購入するにしても、マンションにしてもどちらも費用は色々とかかってきます。
もちろん、戸建・マンション共に同じくかかる費用というものがあります。
それが下記の9つです。
*仲介手数料(中古物件の場合)
*契約書に貼る印紙
*信用会社に支払う保証料
*融資手数料(融資を受けた場合)
*固定資産税
*都市計画税
*不動産取得税
ざっとみても、同じくかかる費用は結構ありますね。
続いて、戸建住宅、マンションそれぞれにかかる費用についてみていきたいと思います。
その2:戸建住宅(分譲)にかかる費用
注文住宅を1から建てていく場合、土地を購入してから家が完成するまでの期間も、土地自体のローンが発生していきますので、その支払いも戸建住宅ならではの費用と言えます。
その3:マンションにかかる費用
マンション特有の費用として挙げられるのが、修繕積立金です。
「建物の大規模な修繕」や「不測の事故、特別な事由により多額の費用を必要とする修繕」、また、「共有部分の工事」等に充当されるものを修繕積立金と言います。
積立金ですから、基本的には毎月支払うというパターンが多いのですが、物件引渡し時に一括で集めるという不動産会社もあります。
修繕積立金は、ある程度適正に徴収されていることが後々大切になってきます。
例えば、負担額が低すぎる設定だと、後々に起こるであろう修繕費に対して、別途1世帯あたり数十万円もの臨時徴収が起こる場合があります。
この費用は多額ではなく引渡し前の決済時に日割り分を請求されることが一般的です。
購入後の「暮らし」について
次に知っておきたいのが、物件購入後の暮らしについてです。
戸建物件、マンションとそれぞれに暮らしにおけるメリットがあります。
その1:戸建物件における暮らしのメリット
*騒音問題が気にならない
マンションとは違い、戸建住宅は独立した建物であるため、上下階や隣の部屋からの騒音をさほど気にする必要がなくなります。
逆に、こちら側も苦情を受けるような心配がマンションより少ないと言えます。
もちろん、戸建住宅も近隣の住宅との兼ね合いはあり、全く騒音を気にしなくていいかと言えばそうではありませんが、マンションと比べると騒音に関しては、遥かにリラックスした環境と言えます。
*庭を楽しむことができます。
庭付きのお家と言えば、多くの人の憧れでもありますね。
家庭菜園を楽しんだり、BBQを楽しんだりと、自分なりに庭を楽しめるのは戸建住宅のメリットといえるでしょう。
マンションでも専用の庭がある物件もありますが、戸建に比べれば自由度が低かったり、物件自体が少なかったりします。
*駐車場の心配が少ない
車を所有している人にとって、駐車場問題は切っても切れない課題です。
戸建住宅の場合、敷地内に駐車場を設けることも多いため、非常に気軽と言えます。
また、マンションの場合、都市部のマイカー離れに伴い、駐車場の空きが多いため、駐車場の管理費が上がらないため、将来的な修繕に影響が出るということも起こっています。
その面を考えても、駐車場については戸建住宅にメリットがあると言えます。
*複数階を持つことができる
マンションと違い、戸建住宅の場合、平屋だけではなく2階建、中には3階建といったパターンもみられます。
家族やパートナーなど複数の人と暮らす場合、生活空間をうまく分けることもできます。
*プライバシーが保たれる
マンションの暮らしと比べると、戸建住宅の方が独立しているという物理的条件においてもプライバシーが保たれているといえるでしょう。
*建て替えやリフォームの自由度が高い
マンションでのリフォームは、共有部分はもちろんできませんし、管理規約等によって可能な範囲が決まっていることが多いです。
それと比べると、戸建住宅は自分の生活に合わせて、大きくリフォームをしたくなっても可能であるため、非常に自由度が高いと言えます。
その2:マンションにおける暮らしのメリット
*立地条件がいい
戸建住宅となると、土地の問題等もあり、郊外に建てるという人も多いと思います。
しかし、マンションの場合、駅が近かったり、利便性が良かったりすることが非常に多く見受けられます。
戸建住宅にしろマンションにしろ、利便性が高い地域は土地代も高いのは変わりませんが、
マンションの場合、1つの土地に対して住民が多いということもあり、1戸あたりの土地代が安くなっているのです。
ですから、土地代の高い地域でも、手が届く範囲で物件を探すことができるというわけです。
*セキュリティが高い
マンションの場合、建物自体に監視カメラが設けてあったり、オートロックだったり防犯設備が充実しているところが多いです。
さらには、管理人が常駐していることもあり、放火や空き巣といった犯罪なども抑えられています。
*日当たり良好、眺めもいい
マンションの多くは、その展望を売りにしていることも多いです。
近くに高い建物がなかったり、湖の近くにあったり、山がよく見えたりなど、特に中層や高層階に暮らすと景色を楽しむこともできます。
さらに、日当たりもいい部屋が多くあるのも特徴といえます。
とはいえ、完成するまでは、実際の展望や日当たりをチェックすることはできないので、しっかりとイメージを膨らませておく必要があります。
*バリアフリーに長けている
多くのマンションはエレベーターが設置してあるため、高齢者や障害のある方にも暮らしやすい設計となっています。
将来的資産価値について -戸建て・マンションの違い-
物件を得るとなると、今の暮らしのことだけではなく、将来的な資産価値や負担についても考えておきたいものです。
例えば、経年劣化についてを考えるとき、土地に関しては劣化しづらい部分ですが、地域の相場は変わっていくものです。
そのため、土地部分については検討しづらいものがあるため、戸建住宅の建物とマンション部分について資産価値の違いを比較してみたいと思います。
その1:戸建住宅の場合
多くの場合、戸建住宅の価値は30年ほどでなくなると言われています。
さらには20年経つと新築の時より15%も価値が下がるのが一般的な相場です。
マンションも同様ですが、安く購入した場合は築20年以降の築古物件がねらい目といえそうです。
とはいえ、戸建住宅のメリットとしては、土地と建物の所有者が同じパターンが多いため、建物が古くなった場合でも建て替えやリフォームをすることで価値を保つこともできます。
また、資産価値がなくなったとしても、土地の資産価値は簡単には下がらないため、ある程度の資産価値を保つことが可能なのです。
しかし、土地と建物を合わせて売りに出すことが一般的ですから、そうなると売却価格も跳ね上がり、買い手がすぐには見つからないこともあり得ます。
その2:マンションの場合
マンションは、戸建物件と違って1戸あたりの所有土地価格が非常に少ないため、物件自体の老朽化が進に従って、その価値も降下していきます。
中には、ビンテージマンションのようにブランド化されていたり、近隣の地域が開発されることによってマンション自体の価値が上がるケースも見受けられます。
とはいえ、長期間暮らしていくとなると、資産価値は自ずと落ちていきます。
まとめ
このように、戸建住宅とマンションの違いについて比べてみました。
どちらにしても一長一短あることがわかりましたね。
自分の暮らしにとって、また将来のことも踏まえて、戸建住宅とマンションとどちらが見合っているのか、しっかりと検討していきたいものです。