「家計が苦しい。住宅ローンの支払いをもう少し減らす方法はあるのだろうか。」
借入当時ボーナス払いにしたものの、コロナ不況で返済が厳しい…そんな人が増えています。月払いへの変更や、返済の負担を減らすことはできるのでしょうか。これから解説していきます。
住宅ローンのボーナス払いや月払いは返済方法を変えられる?
住宅ローンの支払い方法は、毎月一回(年12回)のみの支払いと、併用払いがあります。
各返済方法の仕組みは以下の通り。支払い方法の変更をする前に、各仕組みをおさらいしてくださいね。
支払い方法によって利息の計算方法が違うので、変更の際は再度利息の計算が必要です。
返済額の比率は通常50%以内で選択可能。事前に返済額の試算をし、負担のない比率を設定しましょう。
住宅ローンの支払い方法を変更するには、以下の方法が挙げられます。
実際に金融機関が公表している具体的な対応は以下の通りです。
・フラット35…併用払いの額を減らし、毎月の支払い分を増やすまたは、毎月支払う額を増やす(毎月払いのみにする)。
・ソニー銀行…一部繰上げ返済をすることで、ボーナス払いの割合を変更できる。一部繰上げ返済とは、通常の返済とは別にまとまった金額を払い、返済額を減らすこと。
月々の返済額をそのままにし、返済期間を短くするものと、返済期間はそのままにし、月々済額を減らすものがある。
・三井住友銀行…手数料がかかるが返済方法を変えることができる。
上記のように記載があっても、対応が可能かどうかは、返済状況や金融機関によって変わり、金融機関の判断によっては変更ができない場合があるので注意。
月々の支払いのみと併用払いがどう違うかは、以下のシミュレーションをもとに解説します。今回は、三井住友銀行のシミュレーションを使用。
併用払いにすると年間の支払額が増えるため、月払いのみと比べると、月々の返済が少なくなります。
上記の試算結果の場合、同じ借入額・借入期間の場合、併用払いと月払いのみでは、最大2倍の差があります。資金に余裕があり、早く完済したい人は検討するのも一つの手段。
逆に、月払いのみに変更した場合、今まで併用払いで分けていたローンを一つにまとめるため、毎月の額が増え、返済期間は延長。定年前までに完済したい人にとっては、負担です。
月払いのみの返済は毎月の家計へ負担がかかり、併用払いではボーナスがなかった時に家計へ負担がかかります。どちらの返済方法がいいかは家計の状況によるので、現在の状況を見て判断することが大切です。
住宅ローン・ボーナス払いの変更をする人の割合や注意点
わたしたちの家計に大きく影響している、新型コロナウイルスによる不況。毎月の住宅ローンが負担になっている人は、全体の70%以上というデータがあります。
出典:https://www.mortgagefss.jp/pressrelease/1052/
多くの人が住宅ローンが負担になっていると感じている中、実際に何らかの行動を起こした人は、全体の30%以下です。
出典:https://www.mortgagefss.jp/pressrelease/1052/
できるだけ金融機関に頼らずに返済したいという気持ちもわかりますが、無理をして返済し続けるのは危険。特に、住宅ローンのために消費者金融などで新たな借入をしたり、滞納をすることはNGです。
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