2021年の住宅ローン減税延長について解説します。
マイホーム購入に関して重要な点なのでご参考ください。
住宅ローン減税・控除期間の延長は2021年以降も継続?
住宅ローンを借り入れてマイホームを購入する人が対象の、住宅ローン減税。財務省・国土交通省が、「13年間適用の入居期限を延長する方向で調整している」というニュースが報道されました。
マイホーム検討者の間で、住宅ローン減税の認知度は高く、言葉も知っていて関心がある人は55.7%、言葉を知っているが関心がない人は14.4%(出典:株式会社リクルート住まいカンパニー 住宅購入•建築検討者調査 2019年度 )というデータがあります。
住宅ローン減税について概要を知っている人は、約70%。
念のため解説すると、住宅ローン減税とは、年末の住宅ローン残高に応じて所得税から一定額控除することで、消費増税の負担を軽減するための制度です。
控除額は、年末ローン残高×1%(年間最大40万)。
通常の適用期間は10年ですが、消費税10%で購入した人を対象に、13年へ延長される特例措置が適用されています。
この措置は本来、2020年12月末までに入居した人が対象でしたが、新型コロナウイルスの流行で入居が遅れている場合、2021年12月末まで延長されています。
しかし、不動産業界から入居期限延長の要望があったため、2022年12月末までの入居の方向で政府が動いているんです。
控除期間延長の他にも、床面積50m2以上の条件に対して、緩和措置がとられる可能性があります。
注文住宅の場合、2020年9月末までの契約が条件ですが、中古住宅は11月末までに契約すれば適用できるため、まだ間に合います。
住宅ローン減税の延長で2021年はマイホームの買い時?
住宅ローン減税が延長された場合、マイホームは買い時になるのでしょうか。
以下のグラフは、コロナ拡大の住まい探しへの影響を調査したものになります。
(出典:株式会社リクルート住まいカンパニー コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査 )
上記調査によると、36%の人はマイホーム購入が抑制されたと回答。
景気の不安定さは続く可能性があります。
しかし、もともとマイホーム購入を予定していた人にとって、住宅ローン減税の延長が決定すれば購入のいいタイミングですね。
また、以下のように、日銀の金融緩和も維持されることが2020年10月に決定しています。
日銀は29日まで開いた金融政策決定会合で、今の大規模な金融緩和策を維持することを決めました。(出典:NHK)
日銀の金融緩和は、住宅ローンの金利に影響。そのため、金融緩和が続けば住宅ローン金利も引き続き低金利を維持する可能性があります。
さらに、前章で解説した床面積の条件緩和も決定されれば、ファミリー世帯向けだけでなく、独身世帯向けの住宅も、住宅ローン減税が適用されるかも知れないですね。
マイホームが買い時かどうかは、個人のライフスタイルにもよるので一概には言えません。しかし、以前から購入を検討していた人にとって、良いタイミングと言えます。
注意しなければいけないのは、売主が個人の中古住宅を購入した場合。現行の住宅ローン減税は、中古住宅の場合、11月末までの契約で住宅ローン減税の適用期間が13年になります。
しかし、売主が個人の中古物件は、消費税非課税のため住宅ローン減税は適用外です。不動産仲介業者を通したとしても、売主が個人であれば適用外。
よく考えずに購入し、住宅ローン減税の条件を満たすことができなかった…とならないように、購入前に住宅ローン減税の要件をしっかりと確認してくださいね。
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