物件の値引き交渉について解説します。
マイホーム購入に関して大切な点なのでご参考ください。
中古物件が選ばれる理由は?価格設定と値引き交渉について
日本では、欧米諸国に比べて中古物件シェア率が低く、中古物件よりも新築物件を選ぶ人が多数派です。
中古物件流通の割合は、欧米圏が66%〜88%と高い比率なのに対して、日本ではわずか13.5%。
しかし、一昔前よりも、築28年以上の中古物件を購入する人は着実に増えています。
中古戸建てで築28年以上の物件を購入する人は、1998年に10.6%でしたが、2008年には24%まで増加。
中古マンションは1998年に4.5%でしたが2008年に21.6%まで増加しています。
中古戸建てを選んだ人の理由で最も多いのは、価格が適切だったからです。
中古マンションでも価格を理由に選んだ人の割合は、2番目に多いというデータがあります。
実際に、中古物件の購入資金平均は新築物件に比べてお手頃です。
さて、それでは中古物件の購入価格はどのようにして決められるのでしょうか。
新築物件の場合は、土地の代金、建築にかかった費用など、物件を建てるのにかかった費用の他に、広告費や物件の売主の利益が加算されて価格が決まります。
新築の場合、売主は不動産会社や、土地の取得から販売まで一貫して行う、不動産ディベロッパーになります。
対して中古物件の場合、売主である個人が不動産会社に仲介を依頼することが多いです。
中古物件の価格を決める方法はいくつかありますが、取引事例比較法というものが一般的。
これは、売却予定の物件と条件が近い物件を参考にし、価格を決めます。
その価格を基に、売却予定の物件の劣化具合や立地などを加味して、売主が売却価格を決定する仕組みです。
そのため、売主が急いで売却したい場合でなければ、相場よりも高めの価格設定のこともあり、物件によっては値引きの余地があります。
中古物件で値引き交渉しやすい場合と値引き交渉の注意点
それでは、値引き交渉しやすい物件とは、どんな物件なのか解説していきます。
交渉しやすい物件は、
・相場よりも高い価格設定の物件
・売却に時間がかかっている物件
です。
売主が売却する家に思い入れがあるなど、売主の事情で高い売却価格が設定されていることがあります。しかし、売却価格が相場に対して高すぎるとなかなか買い手がつかない可能性も。
そのため、売主が値引き交渉に応じることがあります。
また、売却に時間がかかっている場合、売主の気持ちが少しでも早く売却したいと変化している場合もあるので、交渉のチャンスです。
交渉の注意点は、無理な価格を提示しないことです。
前章で解説した通り、中古物件には相場があります。少しでも安く購入したいという気持ちはわかりますが、相場に相応しくない金額を提示した場合、応じてもらえない場合も。
また、売主が個人の中古物件でも、値引き交渉を対応するのは仲介不動産会社の場合が一般的です。周辺の相場を確認した上で自分の希望金額を提示すると、応じてもらいやすくなります。
中古物件の場合、相場に比べて安すぎる物件も注意が必要。
安すぎる理由がある可能性があるので、安さに惑わされずにしっかりと理由を確認しましょう。
今回解説した通り、中古物件は価格の決められ方の性質から、値引き交渉も可能です。中古物件は、相場をしっかりと確認してお得に購入しましょう。
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