年収200万でマイホームを持つことは不可能ではありませんが、場合によっては条件がかなり厳しいです。いくらのマイホームを購入できるかは、用意できる自己資金によって大きく変わります。
今回は、年収200万の借入額などを解説します。
マイホームを年収200万で購入するのはムリ?審査と維持費について
年収200万の人がマイホームを購入する条件が厳しい理由は、以下の通りです。
理由①住宅ローンの審査では、返済能力や年収を考慮する金融機関が多いため
理由②年収に合った物件を購入すると購入後に大きな負担になるため
まずは、理由一つ目の住宅ローンの審査項目について解説します。
マイホーム購入のための住宅ローン審査では、収入や返済能力を考慮する金融機関が多いです。
以下は国土交通省の調査で、90%以上の金融機関が審査を行う際に考慮する項目をまとめたものになります。
考慮する項目は金融機関によって変わるため一概には言えませんが、太字の項目が、年収・返済能力に関する項目です。
金融機関によっては、申し込むには年収300万以上など条件を設けているところが多いです。
そのため、年収200万の場合は年収150万以上が条件の金融機関か、審査基準が返済負担率の金融機関を探す必要があります。
返済負担率とは、年収に対しての年間返済額の割合です。年収200万の返済負担率と年間返済額をまとめると、以下の通りになります。
住宅ローンはいくら借りられるかではなく、返済できる範囲で借りることが基本です。借りられる額まで借りると、返済できずにマイホームを手放すことになるので注意が必要。
また、年収に対して借入額が多すぎると審査も通りにくくなります。
住宅ローン以外に他からの借入がない場合、返済負担率は20%以内におさえると、無理のない返済額になります。
以下は、年収200万の人が返済負担率20%で住宅ローンを借りた場合の試算です。今回はauじぶん銀行を使用。
試算の結果、年収200万の人は住宅ローンの借入額は1,020万以内におさめる必要があることがわかりました。1,000万以内だと物件が限られるため、借入額で足りない金額は自己資金で賄うことが必要。
年収200万の場合、自己資金をいくら用意できるかによって、購入できる物件が変わります。
それでは二つ目の理由、購入後の負担についての解説です。先ほどの試算結果の通り、年収200万の人は用意できる自己資金によってどんな物件を購入できるか変わります。
自己資金が用意できない場合、できるだけ安い物件を探すことに。
しかし、安すぎる中古物件を購入すると、結果的に維持費がかかり購入後の生活が厳しくなる可能性もあります。
以下のデータは、マイホーム種類別の所要資金平均です。
所要資金
出典:フラット35 利用者調査
平均が最も低いのは中古戸建てで2,574万になりますが、前章でのシミュレーションでは住宅ローンの限度額が1,020万のため、自己資金が1,500万以上必要になります。
平均額以下の安すぎる中古物件のマイホームを購入すると、以下の通り後悔することもあるので注意が必要です。
中古物件を購入して良くなかった点
出典:リフォーム市場の現状
中古物件で老朽化が進んでいる場合、大規模なリフォームが必要になり、結果的に損をしてしまうこともあります。
さらに、購入後にかかる費用はリフォーム費用だけでなく固定資産税や管理費(マンション)が必要です。マイホームを購入する前に、住宅ローンの返済だけでなくこれらの維持費を払うことができるのかを考えましょう。
【年収200万のマイホーム】住宅ローンはどこの金融機関が可能?
年収200万の場合、融資を受ける金融機関が限られます。ここでは、年収200万でも申し込み可能な、ろうきんについての解説です。
ろうきんとは、労働組合や生協の会員によって運営されている機関で、全国に拠点を持ちます。以下は、関東のろうきんである中央労働金庫の申し込み条件です。
出典:中央労働金庫
太字にある通り、ろうきんは年収150万以上であれば申し込み可能。
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