年収500万の世帯にとって無理のない住宅ローンの借入額

マイホームの購入計画には返済額が無理のない範囲であるかどうかがポイントとなります。

住宅購入後も必要となる支出もあるため、住宅ローンの計画が重要です。

今回は、住宅金融支援機構「フラット35」の利用者データをもとに、年収500万円世帯にとって無理のない返済額についてご紹介します。

この記事はFlatwork株式会社が監修しております。(リビングキャンプ運営)

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実際にマイホームの仲介業務をしているので現場のリアルな情報をお届けしていきます。

年収500万円の手取り額

 

住宅購入や住宅ローンの計画に際して、まずは年収500万円の賞与を含む手取り額について確認しましょう。

給与所得の場合、年収500万円から所得税・住民税・健康保険料・厚生年金保険料などが引かれ、手取り額は約400万円。

 

ボーナス分も含めて12カ月で割ると、1カ月あたり約33万円となります。

この手取り月収と、一般的な家庭の消費支出額を比べてみましょう。

総務省統計局の「家計調査 2019年(令和元年)平均 (2020年2月7日公表)」によると、2人以上の世帯の平均的な月間消費支出は29万3,379円となっています。

 

一人暮らし世帯を含む「総世帯」の平均でも1世帯当たり24万9,704円というデータがありますので、年収500万円の場合、必ずしも余裕があるとは言い切れないようです。

住宅ローンを組む際には家計の状況に基づいて計画を立てていきましょう。

 

・年収500万円世帯の住宅ローン借入額

 

ここから年収500万円(手取り収入約400万円)世帯の住宅ローンの借入額を調べていきます。

希望の申込金額が融資審査で通るかどうかは申込金額・年収・勤続年数等により異なりますが、目安としての融資額を考えてみましょう。

年収500万円世帯の住宅ローン借入額

 

 

ここから年収500万円(手取り収入約400万円)世帯の住宅ローンの借入額を調べていきます。

希望の申込金額が融資審査で通るかどうかは申込金額・年収・勤続年数等により異なりますが、目安としての融資額を考えてみましょう。

(1)年収500万円:住宅ローンの上限額は

 

住宅金融支援機構「フラット35」の基準によると、

・年収500万円

・融資金利1%

・返済期間:最長の35年

 

と仮定すると、借入可能額(概算)は約5,100万円となります。(※参照:フラット35「年収から借入可能額を計算」ページ)

また、同機構の基準では、年間収入に対する住宅ローン返済額の割合が35%以下と定められていますので、

 

年収500万円×35%=年間175万円(毎月の返済額:約14.5万円)

これが住宅ローンの返済上限額となります。

 

ただし、年収500万円の可処分所得や家族の状況を含めて返済可能でしょうか。

融資の審査は通ったとしても、無理のある住宅ローンでは教育関連の資金を用意できなかったり、急な支出や給与の減少に対応できないという可能性もあります。

 

(2)年収500万円:無理のない住宅ローン借入額とは

 

住宅ローンや家賃などの住居費については、収入の25%や手取りの3割を目安とする話もあります。

 

・年収500万円×25%=年間125万円(月返済額:約10万円)

・手取り約400万円×30%=年間120万円(月返済額:10万円)

この場合、借入可能額は約3,500万円となります。(※参照:フラット35「毎月の返済額から借入可能金額を計算」ページ)

◎借入利用者の平均値から借入額を考える

 

住宅金融支援機構のデータによると、

・住宅ローン利用者の年間返済額の割合:平均21.8%

・借入期間:平均26.7年

実際の住宅ローン利用者の平均値をもとに考えてみると、自分たちに近い数値が見えてきそうです。

 

年間返済額の割合から返済額を計算:

年収500万円×21.8%=年間返済額109万円(毎月約9万円)

となります。

この住宅ローン返済金額から借入額を算出すると

 

・返済額:月9万円

・融資金利:1%

・返済期間:26年(借入期間の平均)

 

住宅ローンの借入可能額の概算は約2,500万円となります。

想定よりも少ない、これでは選択肢が限られる、と感じるかもしれませんが、現実的に返済できる額を知ることも購入計画には欠かせない情報となります。

そして希望の物件に届くためには、自己資金がポイントとなるでしょう。

 

自己資金は物件価額の1割~2割が目安とされています。

住宅ローンを利用して約2,500万円、頭金の数百万円を加えて合計約3,000万円ほどの物件であれば、無理のない範囲ということになりそうです。

 

住宅ローンは諸費用も含めて検討を

 

住宅を購入した後は、住宅ローンの返済のほかにもさまざまな支出が必要となります。

住宅ローン借入れ時の印紙税、不動産取得税、外構工事費用のほかにも、以下のような費用があります。

 

・引っ越し費用

・家具・家電の購入費

・火災(地震)保険料

・固定資産税

・(マンションの場合)修繕積立金・管理費・駐車場代

 

火災保険料・地震保険料については地域差が大きく、災害の状況によっては保険料の値上がりもあります。

固定資産税は毎年の納付が必要で、自動車税の納付時期と近いこともあり、資金準備に留意が必要です。

 

年間の返済金額と諸費用を算出してみると、住宅ローンも無理はできないことが実感できるでしょう。

 

まとめ

 

住宅ローンについては、家族の人数により家計支出も異なりますので十分な検討が必要となります。

子どもの教育費やある程度の貯蓄、自分たちの老後のことも含めてライフプランを設計し、無理のない返済計画を立てていきましょう。

 

住宅購入がまだ先でも、まずは資産の把握や家計管理の見直しをしておくと、購入が決まった時にスムーズに動き始めることができます。

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