持ち家率ランキングについて解説します。
持ち家選びの中で念頭に置いていただきたい部分なのでインプットしていただければ幸いです。
本記事では、持ち家率のランキングを解説します。
下記に総務省統計局の2018年の持ち家率のランキングデータからの抜粋を示します。
出典:総務省統計局ホームページ 平成30年住宅・土地統計調査より
持ち家率の最も高いのは秋田県であり、77.3%、次が富山県の76.8%となっています。
一方最も低いのは沖縄県の44.4%、ついで東京都の45.0%が続きます。特に沖縄県は10年前から大きく低下しています。
平均値は61.2%であり、日本では5人に3人は家を持っていることになります。
次に地域性を見てみましょう。
出典:総務省統計局ホームページ 平成30年住宅・土地統計調査より
日本地図からもわかるように、上位に入ってくるのは日本海側のエリアが多く、下位には大都市を有するエリアが並びます。
ここで北海道はあんなに土地があるのになぜと考える人も多いと思いますが、北海道の人口は1/3以上が札幌に集中しています。
また本州からの支店経済で、転勤が多い地域なので、家を持つことには、拘りを持たない層が多いからと推定されます。
上位に入ってくるのは、日本海側を中心に単独世帯の割合が少なく、孫、子、親の三世代世帯が多いエリアであることがわかります。
また共働き率も高く、資金面の心配なく家を購入できる、という環境が整っているともいえます。
ここで日本海側の持ち家率の上位常連である富山県と、大都市代表の東京都について、以下詳細解説します。
富山県の持ち家率は76.8%で、全国平均の61.2%と比較すると15ポイント以上も高いです。なぜ富山県の持ち家率が高いのかという理由は、世帯や就業状況を見ればわかります。
富山県には単独世帯の割合が全国的にも少なく(44位)、一方で、三世代世帯の割合が多いです。
(5位)
このことから、もし大都市であれば借家に住むであろう若年層の世帯が、富山県では両親や祖父母と同居する傾向にあります。
もう一つの側面として富山県は正規雇用で働いている人の割合が多く、全国2位であることも特徴と言えます。
一般的に、正社員だと非正規雇用社員と比較して、住宅購入資金を調達しやすく、将来への安心感から家の購入に積極的になれるのではないでしょうか。
さらに共働き世帯ならば、金銭的な不安はほとんど解消されるでしょう。
加えて、三世代同居家庭も多く、家族の事情にふさわしい家を購入して住む割合が多いことも考えられます。
このような持ち家率を上げる様々な環境要因が、富山県には考えられます。
反対に東京都は、地価が非常に高く、核家族や単身赴任者の多い大都市圏と言えます。
住宅を持つ必然性と、その取得環境はまさに先程詳細説明した富山県とは反対の状況にあるばかりか、特に首都近郊には賃貸物件のバリエーションもその旺盛な需要から非常に豊富に存在するであるため、住民には特に持ち家に拘りがない方も、多いのではないでしょうか。
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