「そろそろマンションを購入したいなぁ。どんなタイミングで購入したらいいのか悩むところ。結婚とか出産をきっかけにした方が、暮らしのイメージがつきやすいのかな。」
こちらの記事では、マンションを購入した人に対するアンケートを元に、購入に至ったタイミングをまとめています。
◆アンケートでみるマンションを購入したタイミング
マンション購入した人たちが、一体どんなタイミングで購入したかについて、リクルートが調査した「マンション購入者の購入理由について(2018年度版)」をご覧いただくと、ライフイベントを機に購入を踏み切った人が多くいることが見えてきます。
以下のグラフをご覧ください。
出典:リクルート住まいカンパニー https://www.recruit-sumai.co.jp/data/
一番多いのが、「子供や家族のために」という結果が38.5%でした。
これは、出産や子供の進学など、子供にまつわるライフイベントがきっかけとなるパターンと言えます。
そして、「結婚をしたから」という理由も7番目に多く、15.9%もいらっしゃいます。
このグラフで行くと、実に10組に1組を超える人たちが、結婚というタイミングに合わせてマンションを購入していることがわかります。
そのほか、「親の関係で住み替えが必要になった」という人も3.6%見られ、親が病気になったり、どちらかが亡くなったりということをきっかけにマンションを購入し同居をするという展開もあるようです。
続いての章からは、このアンケート結果をもとに、それぞれの理由を具体的に見てみたいと思います。
◆老後のためにマンションを買う理由
先ほどのアンケート結果でも上位にランクインした理由の一つが、「老後のため」でした。
いったい、なぜ老後のためにマンションを購入する必要があったのでしょうか。
実は、この結果の背景には住宅ローンを組むタイミングが影響しています。
下記の表をご覧ください。
こちらは、平成28年度の住宅市場動向調査報告書の中から、初めて住宅を購入した人の年代をグラフにしたものです。
出展:国土交通省「平成28年度住宅市場動向調査報告書」https://www.mlit.go.jp/common/001178016.pdf
どの種類の住宅においても、30代・40代が圧倒的に多いことがわかります。
住宅を初めて購入したということは、初めて住宅ローンを組んだということにもなります。
多くの金融機関が、住宅ローンの完済時の上限を70歳程度を目安にしています。
そして、住宅ローンは最長35年間で完済するというのが一般的です。
具体的な例を挙げて考えてみましょう。
借入金額が3000万円(金利1.5%)のローンを35歳で組む場合を見てみます。
●30年ローン・・・完済時65歳 毎月支払額10.4万円 総支払額3727万円
●35年ローン・・・完済時70歳 毎月支払額9.2万円 総支払額3858万円
例えば、60歳で定年となるならば、定年後も5年、10年とローンを支払い続ける必要が出てきます。
その期間が短ければ短いほど、老後の負担は少ないと言えます。
このことを踏まえると、マンションを購入するタイミングも、せめて40代までのところがいいのではないかということが見えてきます。
ですから、例えば40歳でローンを組むと完済時は75歳、35歳なら70歳ということになります。
せめて40歳までにローンを組む方が、完済時の年齢的にも現実的と言えます。
◆結婚や出産をきっかけにマンション購入の場合は、間取りや広さも重要に
アンケート結果上位に見られた「もっと広い家に住みたいから」という意見は、まさに、結婚や出産をきっかけに家族が増えることと関係があるでしょう。
下記のデータをご覧ください。
出展:国土交通省 住生活基本計画における「居住面積水準」
これは、国土交通省が指針として出している居住面積水準を表にまとめたものです。
まず、上段にあるのが最低水準とされる広さで、下段にあるのが、誘導基準といって、豊かな生活において必要な居住面積の目安となっています。
さらに、都市部と一般型と別れていますが、一般型の方は郊外基準で、土地の値段やライフスタイルの違いがあるため都市部よりも広く設定されています。
結婚をするまでは、一人暮らしでスペースもそこまで必要なかった人たちが、結婚することで2人暮らしになったり、出産や子供が大きくなることで居住空間の広さを求めるようになり、手狭だった賃貸暮らしから思い切ってマンション購入に踏み切るという流れが生まれやすいと言えます。
まとめ
いくつかのデータを元に、マンションを購入したタイミングや理由を探ってきました。
ライフイベントを機に買う人もあれば、将来的なお金の流れを考えて購入のタイミングを図るという人もあります。
どの理由も、マンション購入においては大切なものですが、何よりも大切なのは自分自身がどんな人生を歩んでいきたいかをはっきりと自分で理解することです。
せっかくのマイホームをですから、気持ちよく購入に至りたいものですね。
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