月8万円の返済でどのようなマンションが購入できるのかを解説します。
賃貸の方がトクだという意見もありますが実際のところはどうなのでしょうか。
まずは利子の種類から理解し、ライフプランに合ったマンションの購入をシミュレーションしてみましょう。
住宅ローンの利子の種類
住宅ローンの利子で現在よく利用されるのは次の3つです。
- 変動型
- 固定期間選択型
- 全期間固定型
変動型は経済の状況によって上下するタイプで、一般的に年に2回の見直しがあります。現在、低金利ですからこのまま上がらなければ最もお得なタイプです。
しかし20年、30年の間にどのようになるか見通しがつきません。
80年代は10%以上の時代もあったくらいですから怖いと感じる人も多いでしょう。
しかし、突然2倍以上の支払いになることはまずないと考えて間違いありません。
2番目の固定期間選択型は、借りる人が決めた期間中は固定金利になるタイプです。3年、5年、10年などの機関から選べます。
最後の全期間固定型は、返済期間中一定の金利を払い続けるタイプです。返済金が変わら何ためライフプランを立てやすいというメリットがあります。
2020年5月に実施された調査によると、住宅ローンを組んだ人の6割以上が変動型金利を選んでいます。金利がこれからもあまり変動しないことを見込んでいるようです。
月8万円の返済金で借りられる住宅ローン
分譲マンションを購入すると管理費や修繕積立金など月々の支払いが生じます。
また固定資産税や都市計画税の支払いもあるため、少し余裕をもった返済計画にしたいものです。
月8万円の返済金ならばどのくらいの住宅ローンが組めるのでしょうか。
某銀行のシミュレーターを使って計算してみました。
それぞれの銀行ではシミュレーターを用意しているので、使いやすいページを選んでご自身でも計算してみてください。
利子は2020年9月時点での資料を参考に使っています。
①全期間固定型の金利の場合
利子:1.245%
返済期間:35年
借り入れ金額:27,200,000円
返済期間:20年
借り入れ金額:20,600,000円
ボーナス時に10万円をプラスして返済する場合
返済期間:35年
借り入れ金額:32,800,000円
返済期間:20年
借り入れ金額:24,900,000円
②変動金利型の金利の場合
利子:0.410%
返済期間:35年
借り入れ金額:31,200,000円
仮に変動して0.5%上がっても月々の支払いは86,770円です。
金利が上昇した際に対応できる場合は変動金利型が恩恵が大きいといえます。
上記の返済金以外にローンを組んだ際に下記のような費用が別途約100万円必要です。
- 銀行手数料(消費税込)
- ローン契約書の印紙税
- 抵当権設定にかかわる登録免許税
- 司法書士報酬
月8万円の返済金で購入できる物件
2,500万から3,300万円の予算で購入できる分譲マンションを探してみましょう。
・ピアース武蔵小杉:1K2,500万円〜、1LDK3,600万円〜。JR武蔵小杉駅より徒歩4分
・プリシア浅草;1LDK2,700万円〜。浅草駅より徒歩で13分
・ソルフィエスタ堀切菖蒲園:ウォークインクローゼットが設置された3LDKで3,400万円から。最寄駅は京成本線堀切菖蒲園より徒歩で9分。
・ルジェンテ木場:東西線木場駅から3分。1K2,940万円〜。ウォークインクローゼットやシステムキッチン。
・パークホームズ柏:JR・東武野田線柏駅から徒歩4分。1LDK2,980万円〜。
新築マンションで主に東京都心にアクセスの良い物件を選びました。
中古マンションや地方都市なら、もっと広くリーズナブルな物件がたくさんあります。
新築で気持ち良い住宅を購入したいという理由で新築マンションを選びがちですが、中古なら管理組合が機能しているかどうかがはっきりわかるというメリットがあります。
また内装はほとんどの場合、リフォーム済みで新築と変わりません。
賃貸と分譲はどちらが得なのでしょうか
分譲の場合、月々の返済金以外に管理費や修繕積立金、毎年支払われる固定資産税や都市開発税などを換算して分譲は賃貸より損だという記事がネット上でもよく見られます。
また、月々の返済金の半分が利子に当たるから、銀行に儲けさせているだけという意見もネット上であるようです。
しかし、少しだけ考えると賃貸の場合は大家さんを「儲けさせている」だけとも言えるのではないでしょうか。
利子に関してですが、利子のシステムは最初は返済金の半分ですが少しずつ減少していきます。
利子以外の部分は元金の返済に使われ、少しずつ借金が少なくなり、着実に物件がご自分のものになっていきます。
賃貸の場合、毎月8万円の30年間支払うと3,360万円(更新料を含まない)ですが、退去した際に何も残りません。
一方、分譲マンションは将来賃貸に出せます。
上記で紹介したマンションはどれも利便性の高い物件ばかりですから、現時点でも少なくとも10万〜14万円での賃貸が可能です。
老後に地元に住もうと思った場合には、賃貸だけではなく売却もできます。
マンションは30年すると資産価値がなくなるという意見もありますが本当にそうでしょうか。
ネットで探すと1980年代に販売された中古物件が2,000万以上で販売されているのを容易に見つけられるでしょう。
・賃貸と分譲マンションはクオリティーが違う
分譲マンションは、共用部分も含め賃貸用に作られたマンションに比べハイクオリティーであることも特徴です。
特に新築の場合は内装に使われる素材を確認できるため、シックハウス症候群になる可能性のある物質を確認することもできます。
ごみ置場の管理や宅配ボックスなども完備されていることがほとんどで、生活しやすいこともメリットです。
内装もウォークインクローゼットなど収納部分が広く設定され、キッチンやバスルームもクォリティーの高い設備が整っています。
そのため、一概に1Kや2LDKの家賃と比べられません。
8万円の返済金で購入できるマンションの方がはるかにクォリティーの高い生活ができるのです。
参考:住宅金融支援機構
https://www.jhf.go.jp/files/400353607.pdf
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